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転職会議の口コミは削除できる?
依頼・特定方法を解説

「転職会議」は、その会社に勤めていた人が企業の口コミを書き込む企業評価サイトです。
投稿者が匿名かつ、全文を読むには転職会議に会員登録をしなければいけないため、内部情報や誹謗中傷を書き込まれるケースも多いです。
また、掲載する口コミを一度運営がチェックしているため、削除依頼のハードルが高いことも特徴です。

今回は、そんな転職会議で口コミの削除依頼をする方法や、削除依頼に応じてもらえない場合の対策をご紹介していきます。

「転職会議」の特徴

転職会議は、株式会社リブセンスが運営している企業評価サイト。
投稿者が匿名で特定されにくいことから、比較的愚痴や誹謗中傷を言いやすい環境となっています。

しかし、口コミは運営が一度チェックしてから掲載されているので、悪い内容であっても基本的には「転職者にとって公益性のある情報」だと判断されたものです。
確実に「法律違反」や「利用規約違反」だと証明できなければ、削除に応じてもらうのは難しくなっています。

ただし、運営は口コミの内容はチェックしていても、投稿者が「本当に勤務していたかどうか」を完璧に確認するのは困難です。
ライバル企業や、就活で不採用になった人が悪い口コミを書き込む可能性もゼロではありません。

転職会議の口コミ削除が可能なパターン

先にお伝えしたように、転職会議に掲載されている口コミは、事前に運営がチェックしているので削除のハードルが高いです。
しかし、それでもガイドラインや法律に反していることが証明できれば、削除に応じてもらえる場合もあります。

ガイドラインに反する場合

転職会議では、ガイドラインで削除対象となる口コミの内容について以下のように定めています。

・役員の私生活に関する投稿
・個人を特定し得る投稿(実名、伏せ字、イニシャル、ニックネーム、隠語、身体的特徴など)
・外見的な容姿に関しての悪意的表現(「デブ」「ブサイク」など)
・内面的な能力等に関しての悪意的表現(「バカ」「クズ」「鬼畜」など)
・特定企業への定義が曖昧な悪意的表現(「地獄」「人生を無駄にする」など)
・乱暴な言葉遣いでの悪意的表現(「あんな企業潰れてしまえ!」など)
・事実関係が定かでない投稿(「噂ですが」「私は辞めたのでわかりませんが」など)
・誇張した表現や、断定的な批判(「キャリアアップは不可能」「この会社は詐欺」など)
・変換ミス、誤字脱字、アスキーアートや顔文字、(笑)やw、意味の不明確な投稿など閲覧者が不快に思う投稿

出典:https://info.jobtalk.jp/policy/guideline

削除したい投稿に、これらの内容や表現が含まれていれば、削除依頼で指摘すると削除対象となる可能性があります。

法律に違反している場合

転職会議独自のガイドライン以外に、法律に違反している投稿も削除対象です。
口コミが抵触しやすい法律には、例として以下のものがあります。

・名誉棄損罪(具体的な事実を摘示した悪意のある投稿)
・侮辱罪(具体的な事実を摘示せずに人を侮辱した投稿)
・プライバシーの侵害(役員・従業員の個人情報や私的な情報が含まれる場合)

「侮辱罪」「プライバシーの侵害」は、同時に上記のガイドライン違反にもなっている可能性が高いです。
しかし、名誉毀損罪は、侮辱的な言葉や個人を特定する表現を使っていなくても、書き込まれた内容が事実無根であれば主張することができます。

転職会議の口コミを削除依頼する方法

転職会議に口コミの削除依頼をする方法は、複数あります。
最初は問い合わせフォームからの連絡を試し、それで削除に応じられなければ他の方法を試しましょう。

問い合わせフォームから削除依頼する

転職会議を運営しているリブセンスは、転職会議に関する全ての依頼や問い合わせを「問い合わせフォーム」から受け付けています。
削除依頼も、問い合わせフォームから送るのが正規の方法です。

問い合わせフォームの記入内容は、以下の通り。

・名前
・メールアドレス
・問い合わせ内容

問い合わせ内容については、「どの口コミを、どんな理由で削除してほしいのか」が伝われば決まった文面はありません。
しかし、内容の確認や削除してほしい理由が伝わりやすいよう、以下の内容は盛り込みましょう。

・該当口コミのURL
・どの文章・どの言葉が削除依頼の根拠か
・ガイドラインのどのルール、またはどんな法律に違反しているか

リブセンスが削除依頼を受け付けている正規の方法なので、削除依頼の内容に正当性があれば削除に応じてもらえる可能性があります。
3日以内に運営からの返信があるため、依頼が受理されるのか、されないのかがはっきりするというメリットもあります。

ただし、依頼時の文章によっては一部のみ修正となり、口コミ自体の削除はできない場合もあります。
また、同じ口コミに2回以上の削除依頼はできないため、一度依頼によって修正された文章は、それ以後修正・削除することはできません。

内容証明郵便による削除要請

問い合わせフォームからの依頼以外に、内容証明郵便で削除要請をするという方法があります。
口コミの内容が法律に抵触していることを内容証明郵便に記載し、その証拠も添付して、口コミの削除を求めることになります。

ただし、問い合わせフォームや内容証明郵便での削除要請は、成功率が低いです。
リブセンスの発表によると、裁判を経ずに削除に応じたケースは全体の0.2%となっています。

また、問い合わせフォームや内容証明郵便により削除が実行されると、該当箇所が「****」という伏せ字になり、「!この投稿は権利者(例:企業など)の申し立てにより掲載可能な箇所のみ表示しております。」という文言が表示されます。
そのため、不適切な口コミがあったことと、それに対して申し立てを行ったことは、読む人に知られてしまいます。

裁判所を通した削除要請

上記2つの方法より強制力が強いのが、裁判所を通じて削除要請をすることです。
リブセンス相手に「送信防止措置仮処分」の申し立てを行い、該当の口コミの削除を求めることになります。
裁判所が削除を命じた場合、リブセンスはほとんどのケースで削除を実行しますので、他の方法よりも成功率が高いです。

また、この方法だと削除の範囲についてリブセンス側と弁護士が交渉でき、企業側の希望が叶った形での削除・修正が可能になります。
ただし、裁判手続きとなるため弁護士費用がかかることや、一度口コミを削除しても、再度同じ投稿者が悪い口コミを投稿する可能性がゼロではないことはデメリットと言えるでしょう。

投稿者を特定して本人に修正・削除させる

運営元のリブセンスではなく、口コミを投稿した本人に修正・削除をさせるという方法もあります。

ケースによっては、口コミの内容から投稿した人を推測できることもありますが、会社が直接その人と接触して削除を求めるのはおすすめできません。
逆上してエスカレートする可能性もありますし、そもそも特定の根拠が「推測」であって証拠がないので、本人が「やっていません」と言えばそれまでだからです。

転職会議に投稿した人を特定するには

転職会議で投稿した人を特定するには、弁護士に依頼し、裁判所を通じて「情報開示請求」を行います。

請求相手となるのは、転職会議の運営元であるリブセンスです。
リブセンスにIPアドレスの開示請求を行い、そこから投稿者が利用したプロバイダに交渉・情報開示請求を行って、投稿者の個人情報を入手します。
こうして投稿者を特定することで、投稿者本人に内容証明郵便を送ったり、損害賠償請求したりすることができるようになります。

この方法のメリットは、相手が企業ではなく個人なので成功する確率が高く、削除や修正の方法も交渉できるということです。
また、投稿者の特定と損害賠償請求をしておくことにより、同じ人物が再び悪い口コミを投稿するのを防ぐことが可能になります。
こういった手続きは非常に複雑で手間もかかるため、口コミ削除のノウハウがある弁護士に依頼することをおすすめします。

まとめ

転職会議の口コミは、運営側で一度チェックしてから掲載しているため、削除のハードルが他の口コミサイトより高いです。
しかし、裁判所を通して要請したり、投稿者の情報開示請求を行ったりすれば、削除できる可能性がぐっと高くなります。
転職会議に掲載された口コミでお悩みの方は、一度弁護士に相談してみることをおすすめいたします。

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