はてなブログの削除方法
~自分・他人の記事の2パターンを解説
はてなブログは、誰もが自由に匿名でブログを公開できるプラットフォーム。
SNSと連携しやすく、SEOにも強いことから、情報の拡散力が高いことが特徴です。
今回は、もしはてなブログで権利侵害や誹謗中傷の被害を受けたとき、どのように対応するべきかを解説いたします。
自分のブログ記事やアカウントを削除する方法、Googleの検索結果からはてなブログを削除する方法もお伝えします。
なぜ増加?はてなブログのトラブル
はてなブログは、匿名で日記を書けるブログサービスです。
SNSとの連携が優れていることや、読んだ人が気軽にコメントを寄せられる形式から、注目度の高い記事はすぐに拡散されます。
SEO的にも強いと言われているので、Google等での検索結果にも出現しやすいと考えられ、はてなブログへの書き込みの影響力は高いです。
誰でも自由な内容を記事にできるほか、書き手が匿名であるという特性から攻撃的なコメントも集まりやすく、ユーザー同士がトラブルに発展することも。
過去には殺人事件に繋がったケースもあり、はてなブログ上で誹謗中傷などをされた場合には注意深い対応が必要となります。
他人のはてなブログを削除して欲しいとき
それでは、他の人が書き込んだはてなブログを削除して欲しいときは、どのように対応すれば良いのかを解説していきます。
はてなブログの削除ガイドライン
はてなブログは、削除ガイドラインで「情報削除申立を受けた際は、申立の内容に基づき、当該情報が他人の権利を侵害しているか、はてな利用規約に違反しているかどうかの判断を行う」としています。
つまり、削除申請によって削除できるのは、「他人の権利を侵害している投稿」または「はてな利用規約に違反している投稿」のみということです。
権利侵害にあたる投稿とは、知的財産権の侵害・プライバシー侵害・名誉毀損・侮辱です。
はてなブログ運営に削除依頼をできるだけではなく、刑事告訴・民事訴訟を起こして責任を追及することもできます。
その他、犯罪ではないものの、はてなブログが独自に削除対象としている投稿には以下のものがあります。
・宣伝・広告行為
・ポルノ情報、成人向け情報
・差別的表現
・URLの紹介、リンク
・その他迷惑行為
・犯罪情報、自殺予告
はてなブログの削除ガイドラインの詳細は、こちらのページで確認できます。
https://policies.hatena.ne.jp/deletion-guideline
①権利が侵害された当事者の場合
はてなブログに自分の著作物が無断転載されていたり、プライバシー情報が掲載されていたりなど、権利が侵害された当事者の場合、以下のステップで削除を行います。
1. 削除の申し立て
2. はてなによる調査
3. はてなによる処理
その投稿が削除対象となるかどうかの調査や、削除処理ははてなブログの運営が行うため、当事者が行うのは削除の申し立てのみです。
はてなブログの削除申請を行うには、文書、メール、FAXのいずれかの手段で以下の項目をはてな運営に連絡します。
・住所
・氏名
・連絡先
・侵害情報についての各情報:
掲載されているURL
掲載されている情報
侵害されたとする権利
権利が侵害されたとする理由
・著作権侵害の場合以下の各情報:
申立者が著作権者、あるいはその代理人である事が確認できる資料
権利侵害を確認可能な方法
著作権等の保護期間が経過していることを窺わせる事情が存在する場合は、保護期間内である事を裏付ける証拠
申立者が発信者に対して権利許諾をしていない旨の記述
・ 送信防止措置を希望する意思表示
・ 発信者への氏名開示の可否
・ 申立内容の公開の可否
削除申請の送り先
・文書による送付先:〒604-0835 京都市中京区御池通間之町東入高宮町206 御池ビル9F
・メールによる送付先:cs@hatena.ne.jp
・FAXによる送付先:075-241-9949
②権利が侵害された当事者でない場合
権利が侵害された当事者ではなく、他の人への権利侵害を見つけた場合、「お問い合わせページ(https://www.hatena.ne.jp/faq/qa/abuse)」に設置されたフォームからはてなブログ運営に連絡します。
記入する内容は、以下の通りです。
・名前(ユーザー名)
・メールアドレス
・使用しているPC環境
・問い合わせの種別(他者への権利侵害の報告の場合「規約違反行為や不適切な情報について」)
・問い合わせ内容
③違法な内容のブログを見つけた場合
犯行予告など、生命身体に対する差し迫った危険を感じる内容のブログを見つけた場合、まず警察に連絡しましょう。
これは、はてなブログ側では投稿者の所在を調査することができないためです。
警察の方で緊急性が高いと判断し、照会があった場合には、はてなブログが警察に対して投稿者の情報を開示するため早急な解決に繋がります。
犯罪以外でも、自殺をほのめかす内容など緊急対応が必要になる場合は、110番で警察に連絡しましょう。
必ずしも緊急対応が必要でない場合には、最寄りの警察署または都道府県警察サイバー犯罪相談窓口に相談します。
書いた本人を特定することは可能?
はてなブログの投稿から、書いた本人を特定することは可能です。
本人特定のためには、はてなブログ運営に開示請求を行い、投稿者のIPアドレスを開示させる必要があります。
IPアドレスから、投稿時に接続していたプロバイダを特定し、さらにプロバイダに問い合わせをして契約者の住所や名前を開示してもらうという流れです。
ただし、開示請求が受理されるとは限らず、さらにプロバイダがスムーズに契約者情報を明かすとも限りません。
接続情報の保存期間も短いので、投稿者の特定を行いたい場合には書き込みから数ヶ月〜半年以内に対応する必要があります。
はてなブログ上の誹謗中傷に対応するポイント
それでは、はてなブログで誹謗中傷被害を受けた場合の、対応のポイントについて解説していきます。
早めに対応する
はてなブログで誹謗中傷を受けた場合には、なるべく早く対応しましょう。
先にお伝えしたように、はてなブログは拡散力が高いので、時間が経てば経つほど多くの人の目に触れます。
削除や訂正・謝罪の投稿が行われたとしても、見た人全てに伝わるとは限らないので、まずは拡散を早期に食い止めることが重要なのです。
また、投稿者を特定したい場合、IPアドレスの保存期間は3〜6ヶ月程度なので、その期間中に対応する必要があります。
削除依頼の根拠をはっきりさせる
はてなブログの運営に削除依頼をするときは、「なぜその投稿に問題があるのか」「自分のどんな権利を侵害しているのか」をはっきりさせましょう。
削除依頼の根拠が曖昧だと、運営側もむやみに投稿を削除できません。
まずは投稿の問題点を洗い出し、著作物の転載であれば「著作権を自分が持っている証拠」、嘘の情報の拡散であれば「その情報が誤りである証拠」などを準備して削除申請を行いましょう。
時間がかかることもある
はてなブログに削除申請した内容の調査や、削除対象となるかどうかの判定には、時間がかかることもあります。
申請からしばらく待っても削除されない場合は、重ねて削除申請をするのではなく、まずは運営に進捗状況の問い合わせを行いましょう。
自分のはてなブログの削除の仕方
最後に、自分のはてなブログの記事・アカウントを削除する方法をお伝えします。
はてなブログだけ削除する場合
自分が投稿したはてなブログの記事を削除したい場合、ブログの管理画面にある「記事の管理」から行うことができます。
削除したい記事を選択し、右上の「チェックした記事を削除」というボタンをクリックすると、記事の公開が停止されてゴミ箱に入ります。
削除した記事を復元したい場合は、ゴミ箱から再公開することも可能です。(削除された記事についたコメントは復元されません。)
記事自体は消さずに非公開にするには、同じく管理画面から「下書きに戻す」を選択します。
はてなブログそのものを削除するには
自分のはてなブログ全体を削除したい場合には、はてなブログのダッシュボードから操作します。
削除したいブログ名の「詳細設定」を選択し、「ブログ削除」をクリックすることで削除完了です。
この場合、削除したブログは復元できず、同じURLを再度使用することもできません。
はてなから退会する場合
はてなから退会する場合には、「Myはてな」の「ユーザー設定」から行います。
ページ下部に「ユーザー登録解除ページ」へのリンクがあるため、移行して「はてな登録を解除する」をクリックして退会完了です。
サブアカウントと紐づけているメインアカウントの退会をしたい場合、先に全てのサブアカウントを削除する必要があります。
https://hatena.zendesk.com/hc/ja/articles/900001845643
削除する時の注意点
はてなブログを削除すると、ブログにアップした写真も全て削除されます。
残しておきたい写真があれば、削除前にダウンロードしてバックアップを取っておきましょう。
はてなブログを削除しても、Googleの検索結果から消えるには時間がかかることがあります。
この場合、自然に消えるのを待っても問題ありませんが、Googleに「古いコンテンツの削除」を依頼することで削除を早めることもできます。
まとめ
はてなブログは、権利侵害またははてなブログの利用規約に違反している投稿のみ削除申請によって削除できます。
削除申請を行うときは、根拠をはっきりさせ、証明となる資料を揃えてから運営に報告するようにしましょう。
はてなブログはSEOに強いため、Googleの検索結果からもはてなブログを削除するには、Google側への削除依頼も必要になる場合があります。