エンタメコンテンツ(ゲーム・漫画・映画等)から法律を学ぶ➀~著作権て何?~

はじめに

こんにちは、弁護士の田中です。
私は元々、ゲーム、アニメ、漫画といったエンタメコンテンツを制作している会社で 社内弁護士をしておりました。

弁護士さんのブログはたくさんありますが、
私の場合、せっかくそういった会社で働いていたので、
エンタメコンテンツに関連して、法律の話をお届けできればなと思います。

今回は「著作権」というものについて解説します。
エンタメコンテンツ業界では最もといっていいほど重要な権利がこの 「著作権」という権利です。

映画を見たりすると、「この映画の著作権は著作者に帰属します。著作者に無断で、これを複製・翻案・上映してなりません」といった、決まり文句が一瞬流れますよね。

あれ、法律家であっても、あの秒数で全文読むのは至難の業でして、
一般の鑑賞者が読めるわけないだろと、いつも突っ込みをいれたくなるのですが。。

そんなこんなで、「著作権」というのは、誰でも一度は聞いたことのある権利だと思います。
テレビや、映画、漫画、アニメといったエンタメコンテンツには常に著作権がついてまわります。

法律上なんて書いてある?

「著作権」ですが、これは、「著作物」に発生する権利の束の総称です。

細かい話をすると、複製権、上映権、公衆送信権とか、いろいろ権利の名前がついているのですが、 こういった細かい権利を総称して「著作権」と呼んでいます。

なので、著作権とはなにかと言われると、法律上「著作権とは〇〇である。」とは書いてありません。

著作物って何?

そのため、著作権を学ぶためには、著作物というものを理解することが重要になります。

著作物は、著作権法第2条第1項第1号で、
「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」 とされます。

とまあ、法律というのは非常に分かりずらい言葉で書いてあるものです。
かみ砕いて説明すると、人が何かを考えたり、感情に任せたりして、何か作れば、それが著作物になるということになります。

例えば、有名な漫画「ワンピース」という尾田栄一郎先生が描かれている漫画があります。
尾田先生は、当然ストーリーやキャラクター設定を考えて、ワンピースという漫画を描いています。時には、感
情に任せて漫画を描いているかもしれません。
(自分が泣きながら泣けるシーンの漫画を描いているといった話を聞いたことがあります。)

そういった、尾田先生の考えや、感情が、漫画という形で表現されている、だから漫画は著作物なんだという説明ができます。
より正確には、著作物というのは具体的な「表現」なので、漫画それ自体が著作物となるのではなく、それを構成する、「イラスト」が著作物となります。

ゲームで言えば、ゲームを構成する、「プログラム」「イラスト」「音楽」等が著作物となり、ゲームは著作物の塊ということになります。

著作権の説明

さて、著作物が分かったところで、いよいよ著作権です。
著作権は権利の束と言いましたが、どのような権利があるのでしょうか。

ざっと書くと、

複製権、上演権、演奏兼、上映権、公衆送信権、譲渡権、貸与権などです。

複製をしたり、上演をしたり、演奏をしたり、上映をしたり、公衆送信をしたり、 譲渡したり、貸与したりと、著作物をいろいろな方法で使用する権利が著作権ということになります。

公衆送信といってもぴんと来ないかもしれませんが、ネット等を利用して、 公衆に送信することです。

現代においては、ネット上で、著作物を無断で転載する例が非常に多く、この公衆送信権侵害が横行しているように思います。

なお、ネットで著作物を転載する行為については、公衆送信権だけではなく、様々な著作権を侵害するのですが、これは今度がっつりブログで書こうと思います。

著作権はだれが持っているか

著作権というのは、著作者に帰属します。

著作者というのは、著作物を作った人です。
思想や感情を創作的に表現した者ということになります。
(一部特殊な取扱いがありますが、今回は割愛します。)

また、特許権などと異なり、自動的に権利が発生することがポイントです。

皆さんも、学生時代にノートや教科書に落書をしたことがあるかと思いますが、
実はそれが著作物となり得ます。
作文とか、読書感想文、論文、レポートなどもそうですね。
実は皆さんも数えきれないほどの著作物を生み出しており、著作権を有しています。

そのため、世の中にある著作物を使用すると、原則著作権侵害となります。


今回はこのへんでm()m

弁護士 田中 圭祐

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