5ch(旧2ch)の削除依頼方法は?
5つの手段と注意点を解説
1. 5ch(旧2ch)とは
2. 5ch(旧2ch)の削除についてのポリシー
3. 5ch(旧2ch)の4つの削除依頼方法
4. 5ch(旧2ch)に削除依頼する時のポイント
5. 2ch.scへの削除依頼も忘れずに
6. まとめ
5chに自分の個人情報や誹謗中傷が書き込まれたとき、またはガイドライン違反の悪質な書き込みを見つけたときは、削除依頼をすることができます。
5chで削除依頼をする方法は、全部で4つ。
それぞれメリット・デメリットがあり、どの方法を取るのが最適かはケースバイケースです。
今回は、5chで削除依頼をする具体的な方法をご紹介していきます。
5ch(旧2ch)とは
5chとは、2014年まで「2ちゃんねる(2ch)」という名称で運営されていた匿名掲示板のことです。
2014年に創設者である西村博之氏が運営から解任され、新しく「2ch.sc」を立ち上げたのに伴って、2017年「5ちゃんねる」(5ch.net)に改称しました。
2ch(2ch.sc)は、5chの情報を定期的にクロールしてコピーしているため、見た目やサイトの内容はほとんど5chと同じです。
見分け方は、ドメインが5chは「5ch.net」、2chは「2ch.sc」になっていること。
また、5chに書き込まれたレスは、2ch.scで見たときにIDの末尾に「.net」がつきます。
5chは2ch.scの内容をコピーしていないため、2ch.scへの書き込みは5chには反映されません。
5ch(旧2ch)の削除についてのポリシー
5chの削除ガイドラインでは、以下のとおり削除の判断基準を明らかにしています。
(https://qb5.5ch.net/saku2ch/)
・権利侵害とは何か。
法的保護に値する利益を侵害すること、をいう。法的保護に値する利益は、時代とともに、変化するものである。以下は、一般的に裁判上も認められている利益である。
・削除は、リクエストのあった記事について、対応の可否を判断するものとする。
1名誉
個人ないし法人の社会的評価を低下させる事実を摘示するもの。
2プライバシー
人の名前(イニシャル等であっても、個人の特定)、住所、家族の名前、電話番号等の組み合わせで、個人のプライバシーを侵害していると判断できるもの。
3平穏に生活する利益
他人に危害を加えることを予告するもの。
4悪質な殺害予告については、掲示板上で公開することがある。
社会に害悪が生じる現実的危険性がある情報
例えば、爆弾を製造する方法、薬物の売買をうかがわせる情報
これらの基準に従って、5chの削除人が削除すべきが否かを判断しています。
5ch(旧2ch)の4つの削除依頼方法
5chへの削除依頼には、4つの方法があります。
削除したい書き込みの内容によって、最適な削除依頼方法が異なるので、よく検討しましょう。
①メールで依頼
5chはメールで削除依頼を受け付けています。(https://qb5.5ch.net/saku2ch/)
削除依頼メールの宛先は「meiyokison@5ch.net」。メールの内容は、以下の通りです。
・件名:削除申し立て
・内容:URL・レス番号・削除理由
・添付:本人確認のための資料・理由を根拠付ける資料(あれば)
5ch.netでは「同定可能性(中傷されているのがその人だと特定できること)」が重視されるため、身分証は氏名・住所・顔写真が入っているものが望ましいです。
メールでの削除依頼は内容が外に公開されないので、自分の個人情報が掲載されているなど誹謗中傷の被害者本人に適した削除依頼方法です。
②削除依頼フォームから依頼
5chの削除依頼は、「削除依頼フォーム」から行うこともできます。
ただし、この方法にはデメリットがあり、フォームから送信した内容は全て5ch全体に公開されます。
個人情報が公開されている場合などは2次被害が広がる可能性があるため、そういった書き込みの削除依頼にはおすすめできません。
第三者目線で、不適切な書き込みを報告したい場合に適しています。
③5chが認めた弁護士による削除依頼
5chのガイドラインでは、「5chが認めた弁護士からの請求」によっても削除依頼が可能とされています。
ただし、「5chが認めた弁護士」が誰なのか、どういった基準で認められるのかは、明らかにされていません。
過去に受けた請求から、表現の自由との均衡が取れているかどうか、リーガルマインドがあるかどうか、という点が判断基準となっているようです。
削除依頼メールが受理されなかったり、裁判所の仮処分を待っている時間がなかったりという場合は、この条件を満たしそうな弁護士に依頼するのが近道です。
④裁判所の仮処分決定
5chは、「犯罪に関する情報及び法人に関する情報の場合は、原則として裁判手続きによって仮処分を取得して、司法判断を待つことにする」としています。
犯罪や法人に関する書き込みは、上記で解説した3つの方法では削除されません。
5ch.netの運営元であるフィリピン法人「Loki Technology inc.」に、裁判所を通じて「仮処分命令」で削除依頼をする必要があります。
裁判所にこの仮処分の申し立てを個人で行うことは不可能ではありませんが、5chは運営元が海外にあるため、非常に手続きが複雑です。
手続きの具体的な方法も常に変化しているので、5chの削除依頼に強みを持つ弁護士に依頼することをおすすめします。
仮処分の申し立てを行うと、決定が出て、主張が認められた場合には5chから書き込みが削除されます。
5ch(旧2ch)に削除依頼する時のポイント
それでは、5chに削除依頼する時に気をつけたい3つのポイントをご紹介します。
「削除ガイドライン」を確認する
5chに削除依頼を出す前に、まず「削除ガイドライン」を確認しましょう。
日本の法律に違反している書き込みは、基本的に5chのガイドラインでも違反とされています。
しかし、ガイドラインの読み込みが甘く、違法性を十分に示せなかったり、削除依頼の方法が間違っていたりすると、なかなか削除されない場合もあります。
まずはガイドラインを読んで、削除したい書き込みがどの条項や法律に違反しているのかを明確にしましょう。
本人確認書類が必要な場合も
5chにメールで削除依頼を行う場合には、本人確認書類の添付が必要です。
先にもお伝えしましたが、氏名・住所・顔写真が入っているものが望ましいです。
自分の個人情報を明かしたくない場合は、弁護士など第三者に依頼したほうが良いでしょう。
また、依頼理由の根拠となる資料があれば、こちらも添付します。
弁護士に削除依頼する場合の費用は?
弁護士に5chの書き込み削除を依頼する費用の相場は、以下の通り。
・着手金:18~30万円
・担保:30~50万円
担保は削除が終わると返却されますが、依頼の際に預けておくためにまとまった現金が必要です。
裁判所の仮処分申し立てを行う場合には、他に「印紙代」「法人資格証明取得費用」など数千円~数万円の実費がかかります。
2ch.scへの削除依頼も忘れずに
先にもお伝えしましたが、「2ch.sc」は「5ch.net」の内容をコピーしているミラーサイトです。
5chへの書き込みは2ch.scにコピーされている可能性があり、5chに削除依頼をするだけでは2ch.scの書き込みは消えません。
5chへの書き込みを完全に削除したい場合には、2ch.scへの削除依頼も忘れないようにしましょう。
①削除依頼スレッドを利用
2ch.scは、メールでの削除依頼は受け付けていません。
「削除要請板」と「削除整理板」という2つの削除依頼用掲示板があるため、そちらを利用します。(http://info.2ch.sc/guide/adv.html#saku_guide)
削除要請板は重要削除対象専用、削除整理板はその他の削除依頼用と使い分けられているため、書き込みの内容によって利用する板が違います。
どちらの板への書き込みも2ch全体に公開されるため、依頼時の文章の内容には情報漏洩などがないよう気をつけましょう。
②裁判所での仮処分決定
削除依頼板に書き込んでも削除されない場合や、全体に公開される形で削除依頼をしたくない場合は、裁判所に仮処分の申し立てを行うことになります。
仮処分の対象となるのは、2ch.scの運営元である「PACKET MONSTER INC,PTE.LTD」というシンガポールの会社です。
5chへの仮処分申し立てと同じく、相手が海外の会社のため、一人だけで手続きを行うのはハードルが高いです。
まとめ
5chの削除依頼には、4つの方法があります。
メールや削除依頼フォームからの依頼は自分で行うことができますが、個人情報を明かす必要があるため情報漏洩には気をつけましょう。
仮処分申立・弁護士からの要請には費用がかかりますが、強制力が高く、スピーディーに対応されることが多いです。
4つの削除依頼の方法から、自分のケースに最適な依頼方法を検討してみてください。